はじめに|「毎月返してるのに減らない」の正体
「あと数百円しかない。明日は給料日なのに、今夜、何も食べるものが買えない…」
そんな日がありました。
クレジットカードのリボ払いを使い切り、他社の借入も限界。どこからもお金が借りられず、手元にあるのは出張先で貯めたビジネスホテルのポイント。それを現金化し、数千円を返済にあてる日々。まさに“焼け石に水”の毎日でした。
しかも、返しても返しても残高が減らない。理由は、利息の支払いばかりで元本が減らない仕組みだったからです。
この記事では、私が実際にリボ払いの返済地獄を経験し、そこからどう抜け出したのかを、リアルな体験とともに解説します。
リボ払いが“減らない”理由をデータで見る
リボ払いの仕組みの本質は「元本がほとんど減らない」という点にあります。
私が使っていたカード(A社・B社)はどちらも、
- 金利:17.8%
- 毎月の支払額:各10,000円
- うち利息:約7,500円
- 元本返済:わずか2,500円
つまり、1社あたり10,000円払っても、元本はたった2,500円しか減らない。2社合わせても、月に5,000円しか減らず、ほぼすべてが利息に消えていたのです。
加えて、カードを少しでも使うと「減らした元本分が復活」する。 まるで借金が無限ループしていくような感覚。
さらに当時の私は、支払い額を増やすという選択肢が頭にありませんでした。 他のカードローンの返済もあり、返済先を見直す余裕がありませんでした。そのため元本がほぼ減らないまま、時間だけが過ぎていました。
私が陥った“リボ地獄”のリアル
リボ払いを使っていた当時、私の借入は以下の通りでした:
- A社:残高50万円、金利17.8%、月1万円返済
- B社:残高50万円、金利17.8%、月1万円返済
- C社:残高100万円、金利17.8%、月3万円返済
そして、それに加えてカードローンが約700万円。
リボの残高200万円と合わせて、合計900万円近い借金を抱えていたのです。
Excelで毎月の利息・元本を計算しながら、「これは本当に減っているのか?」と何度も見直しましたが、半年経ってもリボの残高は数万円しか減らず…。それも当然で、返済額の大半は利息に消えていたからです。
この頃、ホテルのポイントを現金化してはカードローンの返済に充てるという日々を送っていました。わずかでも返済に使えるお金があると安心する反面、「これで何が変わるんだろう」とむなしさを感じることも多かったです。
何よりつらかったのは、返しているのに何も変わらないという絶望感でした。
脱出のきっかけは“見える化”だった
このままではダメだと思い、私は返済状況の「見える化」に着手しました。
- Excelに毎月の支払額・利息・元本・残高を記録
- 紙の手帳にも簡易的なグラフを手書き
- 他の借入も含め、金利の高い順に優先度をつける
- 最優先ターゲット=リボ払い、として集中返済
- 生活費もすべて書き出し、日々の支出も可視化
借金を数字で可視化することで、「月にいくら減っているか」「来月までにどれだけ足りないか」がはっきり見えました。
これは精神的にもかなり大きかったです。
私が実践したリボ払い脱出の5ステップ
- 全借入額を把握して一覧化(リボ+カードローン合計900万円)
- 金利の高いリボを最優先に返済対象として設定
- 副収入(ホテルのポイント等)はカードローン返済に即充当
- 生活費を極限まで切り詰め、支出を最小化。日々の支出を記録して見える化
- Excelでの管理を継続し、返済額の増額タイミングを判断。
「返済に使えるお金はすべて使う」くらいの覚悟でした。
副収入で返せたときは、たとえ利息分に消えても「給料日以外で返済できた」という達成感がありました。
そして、年に2回のボーナスを使ってリボ払いの元本返済をまとめて行い、最終的に約2年かけて完済することができました。ただし、この時点でカードローンはまだ650万円近く残っており、返済は続いていました。
あのときの自分に伝えたいこと
リボ払いの本当の怖さは、「元本が減らない」という点にあります。
- 毎月の支払いが一定でラクに感じる
- 残高が減らないことに“慣れてしまう”
- 気づいたときには利息で何十万も損している
借金は放置すると、雪だるま式に増えていきます。
でも、向き合えば必ず抜け出せる。 私のように副収入や見える化を駆使してコツコツ返せば、確実に前に進めます。
おわりに|あなたも、ここから始められる
もし今、リボ払いで苦しんでいるなら。
「なんか減らないな…」と思ったその瞬間が、スタート地点です。
私が抜け出せたのは、Excelと手帳で状況を見える化し、小さな一歩を積み重ねたことに加え、比較的恵まれた給与や賞与があったことも大きな要因でした。
自分の努力だけではないことも正直に認めた上で、それでも「変わろう」と思って動き出したことが、すべての始まりだったと感じています。
あなたにも、きっと出来ます。
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